白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第14章 華を揺らす蝶を排する潔い華
「京治さん
おかえりなさい」
出迎えるのは
親父の後妻
「ただいま、親父は?」
「今日は夜勤で…」
「そうですか。
俺も予定あるので
着替えたら出ますね」
「京治さん…また?
私寂しい…な…」
……チッ。またかよ。
新しい母は
俺を息子としては見ていない
俺の初めては
この人に奪われた
一度だけだと
泣きつかれ
泣いてるこの人が
儚く見えて
縋ってくる手を取った
でもそれから
親父の居ない日は
いつも俺を求めて来た