白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第36章 華と蝶と満ちる月ー華蝶番外編ー
「浮気相手を間接的に助けちゃうとか
布施さん、やっさしーぃ!」
「浮気しまくりだったし
自業自得じゃね?」
囃したてる女子達の声が
ヤケに大きく耳の奥に響く
泣く事じゃない
鉄朗は何にもしてないのに
そう思っても
溢れそうになる涙を止めたのは
「一人を皆で囲んで攻撃とか…
俺がこの子の味方になっても
文句言えねぇべ?」
爽やかだけど
どことなく色気のある声
『え?あの…』
振り返り"誰?"と問い掛けるより早く
「正義の味方参上~なんてな」
ニコリと私に笑いかけてくる
驚く程整った顔
「とりあえずワルモノ退散させるから
チョットそっちで待ってな?
ハイ、ハンカチ。
可愛い子の涙は目に毒だから」
紳士的過ぎる対応で
私の周りから女子達を遠ざける