白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第34章 ここで咲く意味を見出す笑み
『わ、わかった!』
甘い香りを残して
翔んで行く姫凪さんを
見送る俺を
「絶対パニクって帰って
姫凪が恥ずかしい感じじゃね?」
「ねぇ?ネタバラシした方が
良くない?
おれ電話しようか?
早くしないとクロの家着いちゃうよ?」
呆れた様に窘める二人
「別にウソついてませんよ。
早く帰らないと大変な事になるのは
ウソじゃありませんし」
「「どういう事?」」
「そのままだよ」
軽く笑って応える俺に
少し不機嫌に歪む二人の顔
大丈夫なんですよ
これで全部上手くいくはずだから。