第32章 華は蝶を蝶は華を想い過ぎて…

『光太郎…』

俺が出した声に反応したのか
木兎の名前を呟く姫凪

甘い息と一緒に唇から溢れる
名前にチリチリする嫉妬心

アイツは”光太郎”で
俺は”クロ”

そんなガキみたいな事で

「光太郎…ね…
そうやって木兎に擦り寄ったのか？」

煽られて突き上げて

『クロ…顔…こわ…ァン！
や、だ…ッ！激し…！』

「ヤダじゃねぇだろ？
こんなに濡れて締め付けて！
もっと喘げよ…なんなら
木兎に聞かせてやる…か？」

必死に姫凪に自分を刻もうと藻掻く