白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第29章 華を蝕む闇
「姫凪さん
何してるんです…?
俺はこのまま帰りますけど」
振られたからって
性欲が無くなるわけでも
気持ちが消えるわけでもないから
ひとつ屋根の下は
避けようと帰り支度をしてる俺
それとは逆に
寝室を整え
男物のパジャマをおろす
姫凪さん
「姫凪さん?
俺ならテキトーに漫喫にでも…
だから、これは俺には必要ないですよ?」
そう言って
手に持たれたパジャマを取り上げ
ベットに投げ捨てると
『…居てよ…』
空っぽになった手が
俺の手を握る