白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第29章 華を蝕む闇
本当は逢いたかったけど
傷付いてるであろう姫凪さんは
俺には癒せないから。
「クソ…なんで俺じゃないんだよ」
そう呟いて頭を抱える
孤爪の気持ちなんか
分かるつもり無かったのに
死ぬ程分かる
何をしてでも
欲しくなる
あの綺麗な蝶をこの胸にって
想いはドンドン深く重くなる
「ヤバいな…
…なんとかしないと…
俺はあの人を傷付けたくない」
うん、行かない事にして正解だ。
あれ以上美しく舞う姿を
焼き付けてしまったら
平静で居られる確信が持てないですから