白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第29章 華を蝕む闇
「赤葦…もっと優しく…運んで…」
堂々巡りを止める
木葉さんの声は
「気付いたなら自分で
歩いて下さいよ
スイマセン、俺…」
「そっちに行っても
傷付くだけだろ
帰ってくんの待ってろよ」
ふらりと逆走しようとする足も止めた
そうだった。
さっき懲りたハズなのに
どこまでバカなんですかね…
自傷的な笑みを浮かべた後
”はい”と素直に従い
ミーティングルームで
木兎さんが戻るのを待った
今度は然程待たずに
「悪ぃ!待たせたな!」
木兎さんが部屋に飛び込んで来た