第28章 華の祈り

「研磨甘いの好きだなー」

研磨をからかいながら
相変わらずの人見知りに
ホッとする

「いいでしょ。別に。」

研磨はチビちゃんに
姫凪を重ねたりしてない
ならきっと
俺のあの感覚は
ヤッパリただの思い過ごし
気にし過ぎなんだ

ホッとするのが早かったなんて

「どーしたー？見とれてんの？
この後どっか行くー？」

「きゃ！イヤです！彼氏居るんで！」

まさか思わなかった

気を抜いて無意識に
伸びた手が払われ
小さい顔が上がり俺を睨む