第28章 華の祈り

ビクリと肩を揺らして
携帯を落とす研磨

「あ、悪ぃ…」

汚れの付いた携帯を拾うと
画面には
アプリのRPG。

主人公の名前は…

「興味ないでしょ。見ないでよ」

汚れを払いながら
携帯の画面を隠す

「ああ…」

「別に…クロがもう良いなら…
なにも…言わない
でもおれ…理解出来ない事は
良くも悪くも中途半端で
終われない…から…
でも…ごめん…でしゃばった…」

携帯をそのまま抱き締める様に
抱えて前を歩く