白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第28章 華の祈り
八つ当たりの一つでも
してやろうと思ったのに
「…だけど
フラフラどっか行ったの
クロだよね?
何この匂い…甘ったる…」
チラチラと俺を見上げて
観察する様な仕草
「別になんでもねぇよ」
自分に付いた匂いを指摘されて
さっきモヤモヤした記憶まで
蒸し返してしまって
「出したいなら
美味しいオカズ
イッパイあげるから…
無駄打ちはやめなよ?
未開拓地で後腐れなくても
何があるか分かんないし
それにクロはまだ…」
「なんでもねぇっつてんの!!」
大きな声で研磨の声を遮る