白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第26章 枯れる事さえ出来ぬ華
暗くなって街灯が灯り出すけど
いつまでたっても
明かりが灯らない姫凪の部屋
マジで?
嘘だろ?本気で帰って来ない気かよ?
母ちゃんに怒られても
離れたくないのか?木兎と。
携帯を鳴らそうとしては
躊躇い止まる指
邪魔だろ。
二人の世界…なんだろ…?
まだ少し冷える春の夜
甘い香りを放つ袋を
玄関に掛けて
星空になってしまった
天を仰いでため息を吐く
[玄関にイチゴ!
母ちゃんから頼まれて持ってきた
冷やして食え
幸せになれよ]