白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第26章 枯れる事さえ出来ぬ華
近いと触れたくなる
だから
開いた距離を…
潰さないでくれ
ただ見ていられる
足を踏ん張れる
今の距離を
壊さないでくれ
木兎と赤葦が部屋を出て
部屋には三人になる
「あ、おれトイレ
ちょっと待ってて」
狙ってるとしか思えないタイミングに
思わず深く溜息が漏れる
『ごめんね?
研磨どうしたのかな?
強引過ぎだよね?』
「え?いや…」
申し訳無さそうに俯いた姫凪が
『先行くよ
困らせてごめん。
木兎達まで来て
気不味かったでしょ?
研磨には後で電話する
バイバイ』
ユックリ立ち上がり
部屋のドアに手を掛ける