白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第26章 枯れる事さえ出来ぬ華
「おーい、お前は持たないんですかァ?」
無理に戯けて声を掛けるけど
「黒尾くんパワー余ってそうだから
持って〜!
俺は日曜に向けて
体力温存する事にしたー!」
俺より無理してる感じの木兎
振り返らない背中は
無言で責める
"意気地なし"
って。
俺の意地がなんになる?
張り通した結果
姫凪は
ボロボロじゃねぇか。
部屋に戻ってした雑談も
せっかく姫凪が淹れた
紅茶の味も
俺を祝う為に焼いてくれた
アップルパイの味さえも
俺の記憶には残らなかった