白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第26章 枯れる事さえ出来ぬ華
トイレから出ると
二人の影はもう無くて
チラッと覗いたキッチンには
木兎の姿しかなかった
「手伝いますかァ?」
つい声をかけたけど
「そんな重くねぇけど?」
「……そうか」
木兎と話す話題なんか
「姫凪の事で…
なんかある?」
これしかない。
呑気にバレーの話が
出来るテンションだったら
良かったのにな
デートすんのか?
どこで?いつ?
どこまでするつもり?
どこまで進んでんだ?
問い詰めたい事は
たくさん浮かぶのに
どれも
俺が言うな、的な事。