白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第26章 枯れる事さえ出来ぬ華
【枯れる事さえ出来ぬ華】
黒尾side
嫌うのは無理だと分かってた
でも嫌われるのなんか
簡単だと思ってた
お前の中に
俺が居なくなるのは
辛いけど
お前が笑えるならって
これでも本気で考えたんだ
だけど
いざ、お前が
翔び立つのを見たら
心が壊れそうで
進む事も退く事も出来なくて
ただ心を忘れたフリして
笑ってた
そして
俺は今日も
お前のナカの
消えそうな自分を
探す作業を
繰り返してしまう
消えて行く自分に
流れる涙で
まだ枯れることさえ出来ないで
無様な華はココに咲く