白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第24章 愛しい蝶と繋ぐ指
欲しいのは心
それは変わらないけど
姫凪さんの甘い匂いは
俺の欲を誘うんだ…
「起きてしまうかな?」
ギシッと音を立てて身体を起こして
隣に座る
「物音では起きないタイプか…」
今度は少し髪に触れてみる
柔らかくて長いストレート
「綺麗…長いのが好きなのは…
孤爪…?黒尾さん?
…流れ的には…黒尾さん…かな」
サラサラと
髪を束ねては落として
話しかける
起こす気はないから
小さな声だけど
近くに居るから
きっと耳には届く距離