第24章 愛しい蝶と繋ぐ指

夕方見た姫凪さんとは
あまりにも違う
憂いに満ちた顔。

見ただけで分かる
その目が涙に濡れていた事が。

それなのに

『よっぽど話しにくい
相談事？』

俺なんかを案ずる姫凪さん。

俺の相談なんか
会う口実だ

俺の闇なんか
誰にも話すつもりなんかない

なのに、そんなに心配して…

バカじゃないですか？

「別に。ただ…
アナタが泣いてる気がしたから」

アナタの方がボロボロじゃないですか…