白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第19章 ふわりココロに止まる蝶
頬に触れてる手を
そっと離して
情けなく眉を下げ
小さく笑う
その笑顔は
子供っぽい笑顔とも
さっき見た色っぽい笑顔とも違う
とてもとても
悲しい笑顔。
「そんな事…」
…ない、なんて
どの口で言えるだろう。
あんな酷い事を
考えてたのに…
『気使わせちゃった?よね?
無理しなくていいよ?
赤葦くんの思ってる通りだもん。
厭らしいよね
………ほんと。
ダメだって分かってるのに
ハハッ!何言ってんのかな、私。
あ、洗濯終わったんじゃない?
乾燥機かけないと
帰れないや、ね?』