第19章 ふわりココロに止まる蝶

「服持って来ますって。」

来てもスグ帰るだろう事と
俺が居るからと言って
誘い出した事は
木兎さんには
言わなかった

しょぼくれられたら厄介ですしね。

それに…。

「マジ？」

「はい、駅からの道が
曖昧みたいなので
迎えに来て欲しいみたいですよ」

「行く行く！なんなら家まで
迎えに行くぜー！
ヘイヘイヘーイ！」

さっきまでは
ダンボールとかに入れられた
捨て犬みたいだったのが
一気に
こんなキラキラしてしまったら
言えない。