第12章 療養
平助「そんな怒鳴らくても・・・」
萩「ちょっと黙っててくれる」
総司「平助に関係ない」
一「邪魔をするなら道場にいろ」
ごめんと言って後ろに一歩下がる
一「それでいつから行くんだ?」
萩「今日から行こうと思ってるの」
一「1番組の巡察は明日の昼からだ」
萩「わかった、それまで1番組をよろしくね」
総司「平助」
平助「えっ!な、何だ?」
急に呼ばれてビックリした
総司「僕がいないからって萩に必要以上触らないようにね
弟らしく忙しい姉を助けて・・ね?」
にっこり微笑んで凄まれた
平助「お、おお、わかった」
総司「それじゃ行くよ。一君あとはよろしく」
行ってきますと手を振り屯所を後にする
総司「こんにちは松本先生、この間の話しの庵をお借りしてもいいですか?」
松本「ああ構わんよ、やっと治療をする気になったんだな」
総司「ええ、さっさと治して帰ってきますよ」
松本「そうだな君ならあっという間に治しそうだな」
はははと笑いながらしっかり治して来いと見送ってくれた
萩「優しいくて良い先生だね」
松本に借りた庵へと向かいながら先ほどのやり取りを振り返る
総司「松本先生は新選組の主治医みたいなもので
お節介が大好きなんだよね」
そんな事を話しながら歩いていると庵が見えてきた
萩「ここ?静かで空気が美味しい・・」
総司「屯所は騒がしかったからね。ここなら萩ちゃんと静かに暮らせるね」
萩「もう、ただ暮らすだけじゃないでしょ・・ねえ総司、本当に鬼になっても良いの?」
総司「病気で死んでしまうくらいなら僕は鬼になって萩ちゃんをずっと守って生きたい。それにさっき近藤さんにも言ったけど鬼も人も大して変わらないよ」
萩の頬に手をあてにっこり微笑みを浮かべる
萩「ありがとう総司」
総司「それは僕の言葉だよ。僕は萩に出逢って強くなれた
今の僕があるのは萩のおかげだよありがとう、これからもずっと一緒にいて下さい」
萩「はい、ずっと一緒に・・・」
総司の顔が近づいて来る、目を閉じると唇に触れるだけの口づけが落とされた