第11章 病気
萩「総司、風邪は大丈夫?」
総司の見舞いにやって来た萩は心配そうに布団の側に腰を下ろす
総司「大丈夫だよ。近藤さんや土方さんが大げさにしてるだけだよ」
にっこり微笑みを浮かべる
萩「早く良くなってね。私はこれから一君と巡察に行って来るね」
総司「うん。行ってらっしゃい」
行って来ますと襖を閉める
萩の足音が遠ざかると総司は苦しそうに咳き込む
総司「ゴホッゴホッ、はぁはぁ・・」
口にあてていた手に血が
総司「・・まだ死ねないよ・・」
ギュッと手を握りしめた
萩「・・・ねえ一君」
一「どうかしたのか?」
心配したが表情には出さずに聞き返す
萩「総司の風邪がねなかなか治らないんだよね」
一「心配せずとも時間がたてば良くなるだろう」
萩「そう・・だよね・・話しを聞いてくれてありがとう一君」
一「いや、大した事では無い」
フッと口元に笑みを浮かべる
萩「ただいまかえりました」
土方「ああご苦労だった、何か変わったことはないか?」
一「いえ、今日は特に何もありません」
萩「あの・・土方さん総司と出かけたいのですが良いですか?」
土方「そうだな・・・体調がよけりゃ良いだろう」
萩「ありがとうございます!早速誘ってみます」
満面の笑みを浮かべて総司の部屋へと急いだ
萩「ただいま、総司!」
総司「おかえり萩ちゃん」
体を起こし萩を迎える
萩「巡察は特に変わったことは無かったよ。体の調子はどう?」
総司「ありがとう、ずいぶん良くなったよ」
萩「良かった」
嬉しくなりふんわり微笑む
萩「ねえ、今から少し出かけない?土方さんの許可は取ってあるの!」
総司「いいね、部屋にいるのも飽きて来たし萩ちゃんと2人で出かけたいな」
萩「準備して来るからちょっと待っててね」
急いで部屋へと帰って行った