第10章 稽古
萩「総司いるー?」
部屋の襖を開きながら声をかけるが
萩「いない・・・しょうが無いなそれじゃ千鶴を探そうっと」
襖を閉め歩き出す
萩「ちーずーるー!どこにいるのー、あっいた!探してたんだ、何してるの?」
屯所中を探してやっと見つけた千鶴は土方の部屋にいた
千鶴「土方さんに頼まれた書類の整理をしている処です」
萩「暇だから一緒にどこか行こうと思ったのにな~」
千鶴「ごめんなさい」
萩「良いよ良いよまた誘うから。後また敬語になってるよ、敬語はダメだよ?」
ねっと微笑んで言うと
千鶴「うん。わかった」
可愛く笑って答えてくれた
萩「さてと、千鶴にも振られちゃったしどうしようかな・・・」
呟きながら歩いていると道場の方から声が聞こえる
?「はぁぁー!おりゃー、どうしたもう終わりか?」
萩「あっこの声は平助君だ!」
道場を覗くと平助が平隊士相手に木刀を構えている
萩「あっ!良いこと思いついた!」
近くにいる平隊士を手招きし、木刀を借りると気配を消して平助の背後に回る
平助の前にいた隊士が気づくが萩は口に指をあてにんまり微笑む
平助「ん?何だ、なにが可笑しいんだ?」
急に笑った平隊士を眉を寄せ訝しむ
木刀を平助の頭めがけ振り下ろす。スパーンっといい音がなる
平助「つっ!いってぇー!!誰だ!?」
頭を押さえて振り向く
萩「あははは!真後ろに立たれても気づかないなんてダメだよ平助君?みんなー敵とったよ🎵」
振り向き平隊士に声をかけると、さすが1番組副組長!と喜んでくれた
平助「萩!いつの間に入って来たんだ!」
萩「うんとね、『もう終わりか?』って処かな」
ニコニコして答え、見廻してから
萩「丁度暇を持て余してたんだ。皆私の相手もしてくれるかな?」
平隊士「えっ!!1番組副組長の相手を俺らがですか?無理ですよ!?」
萩「大丈夫だよ、そっちに有利な条件を付けてあげるから、何がいいかな?」
うーんと腕を組んで考える
萩「よし!それじゃあ、全員でかかって来て良いよ🎵誰かが私に一発でも当てれたら皆の勝ちね」