第12章 頂上戦争
「私はあんた達の見方をするけど大将ともなれば大きな行動ができないから影で支えさせてもらうよ。くれぐれもこのことは内密にね」
傷を癒し終えると私は戦場に戻った。
後ろからは麦わらの雄叫びらしき声が聞こえた。
エースの方へ視線を向けると新しい執行人が出てきたみたい。
それを見て麦わらも動き出した。
白ひげもサカズキにやられてるし、マルコも海楼石の錠をつけられている。
「状況は最悪か…」
本当は今すぐに助けてあげたいところだけど、流石に海楼石を外すのは無理だ。
鍵は持ってないし…。
「未来が見たければ今すぐに見せてやるぞ、やれ!」
執行人2人が剣を上に構える。
つっ…今回はマズイ、白ひげも隊長たちも動けない。
なりふりかまってらんないか。
2人が剣を下ろすと同時に構えた時だった。
「やめろぉぉぉぉっ!!」
近くから麦わらの声が聞こえたと思えばすぐに全身に響くような感覚が体を突き抜けていった。
これは…!
周りの海兵、海賊、執行人がバタバタと倒れていった。
覇王色の覇気…。
これには他の大将たちも驚いていた。
唯一、ガープだけが冷静だった。
取り敢えず、難は逃れたかな?
一方の白ひげ海賊団はもうギリギリ。
どうにかしないと。
「野郎共!これより麦わらのルフィを全力で援護しろ!」
白ひげ海賊団はその内容を飲み込めない様な顔をしたが、いち早く傘下の海賊たんが麦わらの援護に回り始めた。
「あっちは大丈夫そうだね」
私は白ひげに吹き飛ばされた海兵たちの前に立った。
「グララッ…スカーレットか…」
「随分とズタボロじゃん。白ひげ…」
私が前に出たことにより海兵たちが騒ぎ出す。
センゴクも私の方を見ていた。
白ひげは肩で息をしながら私に構えてくる。
「悪いけど、足止めをさせてもらうよ!」
最初の一発を白ひげに向かって仕掛けた。
拳は見事白ひげにくわらせた。
「ぐっ…!」
ズササッ!と後ろへ倒れかけたがまだ倒れる気配は見せなかった。
けど、見たらわかる。
これは相当弱ってる。
「仕方ない」
私は麦わらの時と同様、手に淡い光を灯して白ひげと対峙した。
周りの海兵には聞こえない様に白ひげにさっき麦わらに話した内容を報告しながら。