第8章 エニエス・ロビー
「政府は怒り、その黒幕ドラゴンを“世界最悪の犯罪者”としてずっと探し回ってるんだけど、ドラゴンは素性の片鱗すら掴めない謎の男だったんだけど…」
私は視線をガープに移す。
それにつられて全員が今もなお1人で壁の修理をしているガープに視線を向けた。
「…あっ!やっぱりこれ言っちゃまずかったかの?」
今更それに気づいたの?
ほら、みんな白くなって固まっちゃってるよ。
スザクですら固まってるんだから相当だよ。
「あっはっはっはっ!!…じゃあ、今の無し!!」
あぁ…絶対そういうと思った。
全員発狂しだした。
「…付いて来なきゃよかったね、スザク。何をされてもいいから途中で逃げたらよかった」
今更後悔しても無駄なんだけど…
「ははは…」
今回ばかりはスカーレットの意見に賛成のスザクだった。
そして、やっと帰れるということになったんだけど…
「お前はわしの孫なのでこの島で捕まえるのはやめた!と軍にうまく言い訳しておくから安心して滞在せぇ!」
「それだと言い訳になってないので、逃げられたことにしましょう」
ボガードさんも大変そうだな…。
「何よりわしは2人の付き添いで来ただけじゃからな。そいつらとはまぁ、ゆっくり話せ!わしは帰る!」
「あぁ、じゃなあ!」
「軽すぎるわぁ!ボケェ!!!」 ドカッ!!
うわっ!痛そう…。
麦わらのルフィ…吹き飛んじゃったよ…
なんともまぁ、似た者親子?ですこと。
「…なんかこれを見たら私ってまだマシだと思うんだけど。そう思わない?スザク。」
「いえ、似たようなものですよ」
「えぇ〜、そうかな?」
そんなことないと思うんだけど…
「じゃあ、ガープ私とスザクは先に帰るね」
「なんじゃい、もう行くのか?」
「ま、これ以上面倒ごとに巻き込まれるのは嫌だしね。じゃあね。」
私とスザクはウォーターセブンから離れ先に海軍本部へと戻っていった。