第4章 秘密の代償
大倉side
横山くんの家に着いて
インターホンを鳴らしてみたものの
誰もでてくる気配がなくて…
「俺ちょっと用事あるから
先に家行っといて?」
そう横山くんに言われて
預けった鍵をポケットから取りだし
家の中に入ると…
リビングから光が漏れていて
ゆっくりと扉を開けると
こたつで小さくなって眠ってる
なのかがいる…
"なのか?"そう名前を呼んでみても
なのかはふにゃふにゃと
声にならない声を出しながら
眠ったままで…
あまりに無防備な寝顔がかわいくて
顔を近づけ唇にキスを落として…
「傷付けてごめんな…?
でも俺はなのかが好きや……"」
そう言って髪を撫でると…
なのかの閉じたままの目から
涙がポロポロとこぼれ落ちてきて
胸がぎゅっと締め付けられる……
もうなのかを泣かしたくないから
ここに来たのに……
夢の中でまで泣かんといてよ………?