With Live Planet _この星で生きる_
第14章 誰が守れるか
そうして午前10時になった時。
パッとテレビがニュースに切り替わった。
「速報です。アマテラスさんが亡くなったとの情報が入りました。
先ほど第1級戦闘士のガブリエルさん、ウリエルさん、ミカエルさん、ラファエルさんからの直筆の手紙、そしてアマテラスさんの手紙が届きました。
それを読み上げたいと思います。
「今日、午前5時32分。前回の侵略時に負った傷が致命傷となり亡くなりました……」
というキャスターのアナウンスと共に私が映っている映像が流れた。
「行方不明になった時、彼女は貧しい村の所へ支援をしていました。
いつも誰かのことを最優先にして動く彼女は最後の最後までそれを貫きました。
その証拠にガブリエルを守ってくれました。
人間からやってきた彼女は私たち星民の為に尽くしてくれました。
16年という短い人生でしたが……」
それからも続く言葉が私の胸に響く。
酷いこともたくさんされたけど、今思い出されるのは楽しい思い出ばかりだ。
「続いて、アマテラスさんが書いた手紙です。
………異星からやってきたこんな私を受け入れてくれてありがとうございました。
敵と戦ってる間、考えたのはみなさんのことでした。
みなさんの笑顔と暮らしを守りたかった。ただ、それだけでした。
どうか、皆さんがこれからも幸せに暮らせますように。
それではみなさん、さようなら。
今までありがとうございました」
私が死んだことにしてほしい、という願いをガイア様は叶えてくれた。
途中、キャスターの人が涙するシーンもあり私も愛されていたのだと思った。
「花凛お姉ちゃん、幽霊なの?」
そんなリュウの純粋に危うく吹き出しそうになった。
「違うよ。アマテラスはもういないけど花凛はいるよっ」
「あれで良かったのか?結構生活は縛られるぞ?アトリ村からは出れないし…」
「いいんだよ。ここにはみんながいるからさ」
涙してくれた人もいるが、みんな私に向けて拍手してくれた。
私は花凛として生きてきたい、それが私の最後のわがままだ。
「アトリ村のみなさん、どうかこれからもよろしくお願い致しますっ」
やっぱりこの笑顔を守れたのが私は1番嬉しい。
これが私の生きる意味だ。