With Live Planet _この星で生きる_
第13章 私の正体
そう言うと、パッと私から離れたスゥの顔は真っ赤だった。
「本当に⁉︎ほんとのほんと⁉︎…ありがとう!」
そう言うとまた、私に抱きついてきた。
「リュウも好きぃ〜‼︎」
リュウも私に抱きついてきたので2人にサンドされてしまった。
「さ、オムライス食べよう。両思い記念だね」
ケチャップを手にしたスゥは私のオムレツに勝手にハートを描いていた。
端から見たら暑苦しいカップルなのかもしれないが、今はそれが心地よい。
「ーーきゃぁぁぁぁっ!!」
そんな時に不意に外からいくつもの悲鳴のような声が聞こえた。
すぐに私達は玄関を飛び出して、外に出てみたが異常はない。
「俺、みんなに聞いてくるから家でリュウと待ってて!すぐに戻るから!」
そう言ってリュウはテレビがあるところまで走っていった。
「お家で待ってよう、きっと大丈夫だからね」
心配そうな顔してるリュウを抱っこして、私はお家へ戻った。
それから数分後、真っ青な顔してスゥは戻ってきた。
「負けたんだ!…ガブリエルさん達が…」
私は言葉を理解するよりも外に飛び出して、テレビの方へ向かった。
村民が口元に手を押さえたり、その場にしゃがみこんで絶望した顔をしている。
その間をくぐり、なんとかテレビの前に着く。
映像を見た瞬間、私も思わず手を口にやってしまった。
血まみれのガブリエルさんが倒れていた。
顔をしかめてとても苦しそうにしている。
他のみんなもそうだ、かろうじて動いていたウリさんだって敵に撃たれて遂には倒れてしまった。
その理由は恐らく数の多さ。個々の強さだろう。