With Live Planet _この星で生きる_
第10章 私は誰でしょうか
ピピピッ、ピピピッ、ピピピッ
この音が目覚ましだと気づくのに数秒かかった。
目覚ましを止め、うっすらと目を開けるとガブリエルさんが寝ていた。
「起きろっ!」
そう言いながら思いっきり抱きつくと、
抱き枕とでも思ったのか腕だけでなく足まで絡めてきた。
う、動けなくなった…遅刻してしまう!
私はなんとか左右に体を振ったりしてなんとかガブリエルさんを起こす。
「…おはよう、アテラス」
「おはようございます、ガブリエルさん!」
という朝の挨拶を交わしたところで私たちは交互に顔を洗い、片方が洗ってる間に軍服に着替えた。
「それじゃあ朝ごはん行きますかっ!」
とまだ眠たそうにしているガブリエルさんを私は引っ張り気味に食堂へと連れて行った。このやりとりは2回目である。
今回は少し早めに出てきたので一番乗りだったため、みんなの分の食事を用意する。
と言ってもコックさんから料理を受け取る簡単な仕組み。
その間にガブリエルさんはお水の用意をしてくれたのであっという間に準備完了だ。
みんなが来るのを待っていると、不意に肩に重みがかかった。
ガブリエルさんが肩に頭を乗せてきたのである。
「みんなきたら起こして…」
そう言ってまた寝てしまった。
それからちらほらと集まってきて、30分ほど後にきたミカエルさんを最後に集まった。
そこでガブリエルさんを再度起こし、
朝食を食べ始める。
ウリさんとミカさんは遅くまで書類作業をしててお疲れ気味だ。
「今日はワンさんとトューさんに合格通知をして訓練に参加してもらいます。
教育係はとりあえずラーファが1番平和でしょうね」
ウリさんがそう言った途端、彼は自分の髪に負けないほど顔を青くした。
ラーファさんには悪いが、私じゃなくてよかったと心から思う。
それから訓練の流れを確認して私たちの食事は終わりを告げた。