第24章 CHINESE MILK VETCH
私は何故ここにいるのだろうか?
目の前のテーブルには、綺麗に彩られた美味しそうな食事。
コース料理とは違い、食べ終わる前に次から次へとテーブルに置かれていく。
和洋折衷な料理の前で、談笑する老若男女。
ドフラミンゴの側近中の側近達らしい。
政治経済から始まり、飼い猫や近所のおばさんの話とどんどん話題が変わる。
本当、何してんの私・・・
暖かい日差し、お昼時のランチ。
身内だけのお食事会に何故か私はドフラミンゴの隣に座っていた。
3週間前ドフラミンゴの提案に乗り、予定が合った私達は会う約束をしていた。
だが、その日の朝現れたのは・・
どうやってここまでこの車で来たのだろう。
狭くはないが、広くも無いマンション前の道路にドドーンと横付けされたハマー。
その横で出迎えたスーツ姿の男性。
真っ黒なサングラスとお髭がとても印象深い。
名前はヴェルゴ。
私は促されるまま車に乗り、送り届けられここに座っている。
「うん?楽しんでるか、お姫さん」
『・・・どうゆう事?!』
楽しむどころではない。
正直、殆ど名前も知らない人達ばかりだ。
でも、その中たった1人よく見知った人物がいた。
「食事会があるのをすっかり忘れてたもんでね」
『違う!そっちじゃない!!
いや、それもだけど・・どうなってるの?!』
小声で話す私に、ドフラミンゴは愉快そうに笑うばかり。
面白がってる!
絶対、面白がってるに決まってる!!
「挨拶でもしてきたらどうだ、フフフフ」
『・・・どんな顔して話せって言うのよ』
何でいるの?
仕事は?一体どうなってるの?
「おい、お前ら」
楽しそうに談笑していた皆んなが一斉にドフラミンゴへ視線を向ける。
「紹介が遅れた、こいつはだ」
急に始まった自己紹介に私は慌てて頭を下げた。
ドフラミンゴは、面々を紹介し始める。
「で、ゾロは知ってるから省く」
そう、この場に何故かゾロがいたのだ。
いや、そこが1番重要!
どうして何故ここにいるか今1番知りたい事だ。
「それで若、は若の何なんですの?」
「あぁ・・・お姫さんだ」
何なのその説明・・
友人とか知人とか他に説明仕様があったと思うんですけど・・
ドフラミンゴの発言に騒然とする皆さん。
私は、愛想笑いを浮かべるしかなかった。