第5章 唇にハニー。(月島蛍)
「ちょっと……急に締め付けないでよね…」
「えっ…あっ!あぁぁぁん!」
胸のトキメキと共に無意識に下腹部に力を入れてしまっていた。
仕返し、とばかりに月島は腰のスライドを開始する。
「もう、他の、男に…隙、見せない事」
「あっ…!す、き…って…?あぁん…!」
「少しは…っ、考えなよね…唇、じっくり…見られるなんて、隙だらけの、証拠でしょ…くっ…!」
快感の波が大きくなる。
の中で月島自身は更に質量と熱を増した。
「あぁっ…!蛍く…んん!きゅうに、おっき…!!あぁぁぁ!」
「だから…っ、煽り過ぎ…!僕も…く…っ!」
避妊具越しに熱が吐き出された事がわかった。
同時ににも二度目の絶頂が訪れる。
その直後、今日一番優しいキスが月島から贈られた。
息を整えたは先ほどの会話を思い出していた。
「蛍くん、さっきの…」
「コレ、あげるよ」
「え…?」
反射的に出した手の平の上にコロンと乗ったのは真新しいリップクリームだった。
可愛らしいミツバチの小さなイラストが付いたものだった。
「ハニーリップ…?これ…!クラスで流行ってるリップ!!蛍くん…!コレ、私に…?」
「僕が付けるはずないでしょ」
「ありがとう!!」
手放しに喜ぶを見て月島はニヤリといつもの不敵な笑みを浮かべた。
「とりあえず何か着たら?また襲われたいなら別だけど」
「あっ…!///」
自分がまだ裸だと言う事に今気が付いたは掛け布団を手繰り寄せ前を隠す。
「ソレ付けて唇ウルウルになったら、またたっぷりキスしてあげる」
「……////」
「他の男に見せたらお仕置きね」
「け、蛍くん…それはちょっと難しいのでは…」
何を言っても、何をしてもこの人は一枚上手なのだ。
でも、こんな風に愛される事を嬉しくて堪らない自分がいるのは確か。
キスもお仕置きもどちらも捨て難いとと思ってしまうのはかなり重症だ、とは掛け布団を頭まで引っ張り潜るのだった。
END