第3章 雨雲はどこの空へ。(赤葦京治)
「あっ…も、やだぁ…んん…赤、あ…し君っ…!」
「まだダメ」
夕立雲も過ぎ去り、いつも通り練習後の自主練も終えて、片付けも済ませた後。
赤葦京治は体育館の用具室へ彼女であるを引き入れた。
一緒に自主練をしていたはずの木兎は適当な事を言って先に帰ってもらった。
そして自分はと言うと大切な彼女をこんな所に連れ込んでジャージを脱がして霰もない姿にしている。
「あっ…!も、誰か来たら…!」
「後はここの鍵を返すだけだから、誰も来ないよ」
それはあらゆる教師たちから日頃から信頼されている赤葦だから言える、絶対的な自信。
「それより…俺、怒ってるんだけど」
事の発端はこうだ。
まだ雨雲が激しい雨を降らせていた頃、突如大きな音と共に空が光った。
の大嫌いな雷だった。
驚いたは近くにあったものに…ーーもとい、人に咄嗟にしがみついたのだ。
ただ、それが最愛の赤葦ではなく…木兎光太郎だったのがいけなかった。
そして抱き留めた木兎の極めつけの一言。
『ちゃん、やーらかー!!』
これが赤葦に火をつけたのである。
「俺もすぐとなりにいたのに、なんで木兎さんに抱き付くかな…」
「…それ、はっ…ぁん!咄嗟で…!あぁっ!」
胸の突起をキュッと摘ままれ、甲高い声が出る。
ここに来てからずっと弄られていたそれは真っ赤に色付いていた。
「だとしたら…直ぐに離れる」
「あっ…!」
「そうでしょ?」
「んんぁ…っ!ごめ…なさ、赤葦く…ぅんんっ!」
指が離れたと思ったらすかさず舌が這う。
違う快感が休むことなくを襲った。
赤葦はわざとらしく音を立てて、羞恥心を煽る。
「足広げて…下、見せて」
「やぁ…恥ずかし……」
胸から顔を離すと赤葦はにそう言った。
弱々しいの抵抗など最早抵抗にあらず。
「なら…ここでやめる?」
「………!」
それが一番いいってわかっているのに。
やめなくちゃって思ってるのに。
やめてほしくない、続きをして欲しいって思う自分がいる。
は顔を横に背けながらおずおずと脚を開いた。
「やだ……やめないで…赤葦くん…」
「………うん」
赤葦はそれを見て嬉しそうに笑った。