第1章 新生活
入学式も終わり、ぎこちない雰囲気の中での最初の関門、委員会決め。
本が好きだから。
なんてことのない理由で、静かに火花の飛び散るその場を 人気のない図書委員になることでやり過ごし、
実際に召集されて行ってみれば 、
それはまぁやる気のなさそうな人たちの集まりで。
部活もやらないし いつでもいいや、と軽い気持ちで全部の曜日に丸をつけた受付のシフト希望表を提出したら…
見事に週4回。
流石に毎日はかわいそう という配慮か、
でも休館日の土日除いて週5日中の4日。
どうやら他の人は部活を理由に ばっくれたらしい。
…っていうか 中には明らか帰宅部だろうって人も混じってるんですけど…!?
でも、まぁ断る理由もないし、
そんなこんなで始まった高校&図書委員生活。
1日2人で回すはずのシフトも、
今日は用事があるのなんのと押し付けられ、今では1人でこなすのが普通になっている。
もはや 休みの連絡も来ない。
「…むしろ 人に気を使わなくていいし。」
ポジティブ半分、何かに対する負け惜しみ半分の独り言を呟きながら、入学以来 早くも日課になってしまった仕事へ向かう。