第2章 再び
一方、トロスト区巨人出現を知らない調査兵団一行は
すでにウォールマリア中間地点まで来ていた
「前方から4m級、7m級の巨人きます‼」
「索敵のとりこぼしか…
俺が足を狙う!倒れたところを…殺れ!!」
「了解‼」
「チッ…どいつもこいつもおもしれぇツラしやがって…」
周囲には何もなく、立体機動装置を使うには不利な状況だが
リヴァイは素早く巨人の足目掛けてワイヤーを打ち込み馬を飛び降りる
ザザザザ…っと地面を抉るほどのスピードで進み
素早く巨人の足の健を削いだ
その勢いでもう一体の巨人の足にも斬りかかり
同時に2体の巨人の膝を地面につかせた
一体はすでに仲間により倒されている
リヴァイは健を削いだ一体の巨人の背中に飛び乗ると
「おい、あんまり動くんじゃねぇよ
てめぇの肉が…うまく削げねぇだろ」
そう吐き捨て巨人の弱点であるうなじ付近の肉をザクッとそぎ落とす
シューと蒸気を発しながら消える巨人の横で
刃についた汚れを拭き取っていたリヴァイは
ふと、遠くに見えるトロスト区の壁あたりから煙があがっているのを見つけた
(なんだ…?)
すると後方にいた伝達班の1人が猛スピードでかけてきた
「リヴァイ兵長‼大変です‼
超大型巨人によりトロスト区が破られたそうです‼
巨人どもが続々と侵入している模様‼」
リヴァイの脳裏に5年前の光景が浮かんだ
(……)
「…お前は撤退の合図を打ちながらこのまま進み団長たちに伝えろ
俺たちは先に戻る」
「はっ‼」
「兵長ー!どうしたんですか?何事ですか!?」
ペトラがやってきた
「トロスト区が破られた
ペトラ!お前は右翼側に伝達!
お前は左翼に伝達だ!
俺たちは後方に伝達しつつ先にもどる」
ペトラの顔が青ざめた
「…了解!伝えてきます!」
(チッ…どうした?
俺は…あの女のことばかり考えてやがる
今まで、5年間、ふと思い出す程度だっただろ…
…あいつが急に現れるから)
「兵長!全員集まりました‼」
「…よし、行くぞ」