第2章 再び
「お肉…食料庫から盗んできました…
あとでみなさんで食べましょう…スライスしてパンにはさんで…うへへへへへへ…」
…完全に目が危ない…
サシャは食べ物に目がない
訓練兵団入団式の時も、教官の目の前で堂々と蒸かした芋を食べていたくらいだ…
同期たちの哀れむ目がサシャにむく
「サシャ…お前独房にぶちこまれたいのか…?」
「…お前本当にバカなんだな」
「ばかってこえー…」
「返してきなよ!お肉なんて今とっても貴重なんだよ?」
そんなことおかまいなしにサシャは言った
「だーいじょうぶですよ、みなさん
土地を奪還すればまた豚も羊も飼えますから」
ニコッと笑い肉を大事そうにしまう
時々ハッとすることを言うサシャのその言葉に
全員むぐぅと口をつぐむが
「…そうだよな…よしっ、俺もその肉食うぞ!」
と、1人が発する
「お、俺も!とっとけよ!」
「…わたしも食べるわ!」
と、次々にのってきた
その様子を見ていたも
ふふっと微笑むと
「私もー!
…絶対に巨人どもから私たちの土地を奪い返さなきゃね」
「そうですよ!!」
と、サシャは満足気に笑う
「よーし!これでみんな共犯だ!
んじゃ、早いとこ整備終わらせてこっそり肉をいただきますか」
おー!と言う声とともに作業に取り掛かろうとしたその時
激しい光と音、煙が立ち上がった