第7章 裏切り者
ライナーは一呼吸おいて話始めた
5年前シガンシナ区の壁を破壊した超大型巨人がベルトルトで
鎧の巨人が自分であること
アニとも同郷であること
目的は人類の絶滅であること…
「俺たちには戦士として使命があった
壁の破壊…
そして故郷に帰ること…
だけど、俺たちはその使命を投げ出した
仲間を…アニを救うために」
ベルトルトがアニを抱く力を強めた
「使命を果たすためなら仲間の死でさえ越えなきゃいけない
1人でも生き残り故郷に帰る…
けど!
結晶に包まれたアニを見て思ったんだ
アニだけは…故郷に帰してあげたいって…!!
だから僕はアニを連れ出した
すぐには故郷に帰れなくても
…あんな場所から
早く救ってあげたくて」
うつむくベルトルトにライナーが話しかける
「…ベルトルト、俺の記憶がたまにおかしくなるのを知ってたんだな?」
「ああ…知ってたよ
兵士としてのライナーは…
生き生きして、仲間に頼られるいい兄貴分だった
このまま全て忘れられるなら
兵士として生きていく道もある…
道は違えど、生きていてくれるならそれで…
ライナーが解放されるならいいと思った…」
二人で話し込むライナーとベルトルトの話を聞き
ずっと黙っていたエレンが声をあげる
「お前らなんの話してるんだ?」
「さっきから聞いてれば…
全部お前らの都合で…
こっちの都合は無視か?
お前らのせいで死んだ奴らの都合は無視か!!?
本当に…呆れるよ
同じ104期の中に…
仲間だと思ってた奴の中に
俺らの敵が3人もいただと…?
…なんだよそれ
お前らは…どんな気持ちで俺たちの側にいたんだ…?
お前ら本当にクソ野郎だよ
多分・・・人類史上こんなに悪いことした奴はいねぇよ 」
「…おい、エレー…」
「消さなきゃ・・・
てめぇはこの世にいちゃいけねぇ奴だ
本当に気持ち悪いよ
お前らの正義感に溢れたあの面構えを思い出すだけで・・・
吐き気がしてくるよ
このでけぇ害虫が
オレが今から駆除してやる 」