第5章 人
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「エルヴィン…俺たちはいつまでこんなこと続ければいいんだ?
誰も聞いちゃいねぇぞ
ここにいる奴ら、全員殺しちまえば話は早いだろうな」
「冗談はよせリヴァイ
ここで俺たちが折れてしまっては本当に調査兵団存続の危機だ
時間がかかろうが、根気強く訴えていくさ」
「チッ…しょうがねぇ…」
二人は政府司令官のいる屋敷の前にいた
中に入ろうにも門番に門前払い
話さえもつけられない状態であった
その日も日が暮れるまで声を張り上げ
エルヴィンは訴え続けていた
「おい、日が暮れる
今日はそろそろ引き上げーーーー」
そうエルヴィンに声をかけたその時であった
パンパンっという銃声がふたつ
「…っ!??」
一発はリヴァイの髪をかすったが
もう一発は
エルヴィンの脇腹を貫通していた
「チッ…どこだ…」
暗くなった辺りをするどい目つきで見渡し
後方の草むらで光る何かを発見すると同時に
恐ろしいほどのスピードで立体機動装置を使い
ブレードを振り上げた
ガギィンッと金属音が響いたかと思うと
真っ二つに切られた銃が空を舞った
「…二人か」
草むらに潜んでいた何者かはヒィッと短い悲鳴をあげると
「くそっ…!リヴァイをやり損ねた!まずいぞ!
くそっ!!」
そう言って1人が小型の銃を取り出しリヴァイに向けて放とうとした
「チッ…」
リヴァイは銃弾が放たれるよりも早く
その1人に斬りかかる
「ぐあ…っ…」
地面に倒れ込むのを確認すると
ゆっくりともう一人の方を振り返った
夕日に染まるリヴァイと
赤く染まったブレード
そして恐ろしいほど冷たい目