第5章 人
その夜
はなかなか寝付けず窓の外を眺めていた
(今日も…リヴァイさんたち帰ってこなかったな
どうしたんだろう…心配…)
(さみしい…?…うん、さみしい
会いたい)
(調査兵団に入ったら確かに恋だの愛だのやってる暇なんかない)
(巨人に恨みを持ち討伐を目指した者が多数いる調査兵団内でこんな話したら
何浮かれた話してんだ!と、怒鳴る人もいるかもしれない)
(けど、こんな時だからこそ
大切な人を大切にしたいって思う気持ちはあると思うの)
(街に奥さんや子どもがいる人もいる
大切な人が街にいる…
その人たちを守るために私たちは戦う)
(私だって…家族を奪った巨人が憎い
恨みを晴らしたい
そして大切な人を守っていきたい)
…そばにいたい
「リヴァイさん…」