第6章 踏み出す勇気
とりあえず……
自分の首に出来た小さな"虫刺され"を
人様にお見せするのは恥ずかしいので
絆創膏でしっかりと隠し
店に出ること2時間…
いつもなら落ち着くはずの古本の匂いも
今は全く
気持ちを落ち着かせてはくれなくて(涙)
そわそわ…イライラ…ドキドキ…を
エンドレスに繰り返す始末…
だから仕方なく
ポケットからスマホを取りだし
素早くメールを打ち送信する…
モヤモヤした自分の気持ちを
誰かに吐き出すだけで
いつもの自分に
少しだけ戻れた気がするんだから
メールとは
なんとも不思議なもんだ(笑)
そして5分後…
返ってきたメールを見た私は
笑顔で大好きな古本の匂いを
胸一杯に吸い込んだ………