第31章 夢の後*茶倉
「ただいまー!」
「優!おかえりー。どうだった文化祭?」
にこにこしているお母さん。
この笑顔が私は大好き。
「楽しかったよ!みんなも来てくれたし。」
「みんなって中学の時の?ふふっ、青春って感じ~!行きたかったなぁ~!」
「いや、なにが青春?(笑)」
「もう文化祭って行事が青春の塊みたいなものよぉ!」
「塊って(笑)」
私のお母さんってなんか親っぽくないよね。
だから私もついつい笑っちゃう。
「ねぇ、お母さん。」
「?なぁに?」
「ありがとうっ!」
「…!もぉーいきなりどうしたのよー!」
私が記憶を失って、
辛かったのは私だけじゃないはず。
前に進もう。
みんなのために。