第28章 涙の彼女は散りゆく桜のように…*高尾
「おい、高尾!見つけたのなら連絡するのだよっ!」
「ごめん、真ちゃん!忘れてたわ☆」
いやもう完全に(笑)
「ん?…茶倉泣いてたのか?」
「…!ちょっと、ね。」
「何があったのだ!?まさか、高尾が…!」
「違うよ!和くんはただ…っ//」
さっきのことを今更恥ずかしがる優ちゃん。
「まあ、色々あったんだよな!…深くは聞かないでおこうぜ。」
真ちゃんは空気を読んで、「そうだな。」と頷く。
「てか後夜祭始まってるじゃん!早く行こうぜ☆」
優ちゃんに元気を出してほしくて、明るく声をかけた。
「待って…!」
少しの間。
オレたちは静かに見守る。
やがて優ちゃんは躊躇うような表情をしてから、口を開いた。
「2人には聞いてほしいの。私の………過去について。」