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【黒子のバスケ】瞳の奥の真実

第12章 インターハイと誕生日2*



桜っちの兄貴だからって他の男にあげてほしくなかった。身内にまで妬けてくる…でも俺の事を考えて俺だけの為に作ってくれた…それがスゲー嬉しい。

「桜っち…ハッピーバースデー!」

「ありがとう。美味しい!」

黄瀬君がくれたケーキは今まで食べたケーキの中でもとびっきりに美味しかった。大げさって言われるかもしれないけどこの時はそう思えた。

「桜っちは、甘いもん好きなんスか?」

「うん!好きだよ!」

「他には?何が好きなんスか?」

「ん〜読書とか辛い物も好き!あとは歌も好きだよ!人前で歌うのは嫌だけど…」

「逆に嫌いな物とか嫌いな事は?」

「急にどうしたの?色々聞いてきて」

「俺、桜っちの事なんも知らないし…色々教えて?」

それから桜っちは色々俺に教えてくれた…虫が嫌いだったり数学が苦手とか雨の日は湿度が高いから髪が膨らむから嫌だとか…

「じゃあもう一つ。好きな男のタイプは?」

「えっ…!そんな事聞かれても困るよ…」

「いいから。教えて?」

「好きになった人がタイプだけど…自分に正直な人かな?」

自分に正直な人…やっぱ桜っちを好きになって良かった。俺の座右の銘は…【自分に正直に】まだ好きって言われたわけでもないのに心の中でガッツポーズなんか決めるって馬鹿みたいっしょ。


「私も黄瀬君の事知らないから教えて?」





こんなに黄瀬君と喋るのは初めて。

今日だけで黄瀬君の事を前よりもっと知れた。オニオングラタンスープが好きだったり。うなぎが嫌い。趣味はカラオケ…そういえば入学式の日体育館をチラッと覗いて自己紹介してる時趣味はバスケ特技はカラオケみたいな事言ってたような気がする…そう考えると不思議だなぁ。あの頃はふざけた人だと思ってたのに…今では本当に優しくて、人の為に頑張れる人なんだってわかったから…


「 あっ!もうこんな時間ヤバいっスよ!そろそろ寝ないと!」

「本当だ!!ごめんねこんな遅くまで付き合わせて」

「それはこっちのセリフっスよ!俺は桜っちとお喋りできて楽しかったっス!」

「それそのまま返す。私も楽しかった…じゃあ。おやすみなさい。」

「おやすみ桜っち。本当にお誕生日おめでとう。」

「ありがとう…」



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