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【黒子のバスケ】瞳の奥の真実

第11章 インターハイと誕生日1*



「でも…アシスタントコーチなんて私にはできません!しっかり他のメンバーと観客席で応援してます!」

そうだよ…私には無理だよ。


「無理じゃねぇ。お前が入ってまだ数ヶ月しか経ってねぇのに、チームの為によくやってくれてる。この事は俺と監督しか知らねぇけど…練習メニュー、選手の体調、さらにはゲームコントロールまでやっちまうじゃねぇか。多分古賀はお前が全部やってる事に気づいてるがな」


そう…あれは黄瀬君と喧嘩してる時期、二軍でのマネージャー業をやっていた時の事。なかなか監督も忙しい人で顔を出せない中、私が練習メニューや戦術を考えて笠松先輩に相談していていた。

事の始まりは…


***


「お前これ一人で考えたのか?」

「はい、そうなんですけど…だめですかね?」

ダメも何も…全体のバランスを考えた完璧なメニュー。緻密な戦術。俺が何回対戦相手のビデオを見たとしもここまではできねぇ。


「神白。お前…一軍の練習メニューとかも考えてみねぇか?」

「えっ!?私がですか?そんな無理ですよ!」

「監督には、俺から伝えとく。必ずお前はチームの役に立つ。」

「はい…じゃあやってみます!だけどお願いがあります。私が作った練習メニュー、戦術とか全て監督か笠松先輩が考えたって事で皆に指示して下さい。」

「…わかった。」


***


今では、ほとんどの試合の戦術など私が考えている。でも…まだ私は一年だ。コートに立たないただのマネージャーがここまでして大丈夫か心配だった。



「おい。神白…できるのか?」

「自信ありません…」

「わかった。じゃあ…やれ!これは先輩命令だ!できねぇとかじゃねぇ!やるんだ!」


そんなの私には…できませんって言いたいのに言えない。笠松先輩の圧力に勝てない。

「わかりました…」

結局ものの何秒か後にはそう答えていた…







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