第43章 ※十四松に音楽会を 〜作者リク作品〜
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家に帰ってから、みんなに今日の報告をした。
「えっと、十四松…もう一度言ってくれる?」
「うん!えっとねー、泥だらけだったけど主ちゃんが笑ってくれてねー」
「チョロ松くん聞き方が悪いよ〜。なぁ十四松?お前さっき、最後になんて言った?」
「あい。今度主ちゃんとそのお友達でね、カラオケ行く事になったー!」
そう言うとみんな急に、ぼくの肩や脚を揉んだり頭を撫でたり、飴やにぼしをくれたりした。
「十四松兄さん、お友達って女の子だけ?」
「そーだよー!」
「じゃあ、兄さん一人だと大変だろうからボクも付き添いで行ってあげるっ」
「いやいやトッティ、ここは長男である俺でしょ〜?」
目の前でおそ松兄さんとトッティが言い合いを始めた。
カラ松兄さんはぼくの真横で髪型をセットしている。
チョロ松兄さんはというと、読んでいる求人誌がさかさま。
一松兄さんはいつも通り猫と遊んでいる。
「よしっ!決めた!!」
急に立ち上がり、おそ松兄さんが人差し指をびしっと立てた。
「みんな仲良くカラオケについて行」
「一人もいらないぜっ!!」
「……」
部屋が急に静かになった。
ぼくは、もらったにぼしをガジガジ噛む。
「カルシウム!カルシウムカルシーーウム!!」
にぼしで元気になってきたから、バタフライの練習を始めることにした。
次はいつ会えるかな?
はやく会いたいなぁ。
主ちゃんっ。