第4章 光琉×優
『うわぁあああああっ!!!』
事件は弟の絢人の叫び声から始まった。
びっくりしたみんなは部屋から飛び出て来た。
「ど、どうなさいましたか!!?」
執事も出て来た。
絢人は声を震わせながら言った。
「ゴキブリーーっ!!!」
「それは大変!スプレーを!新聞紙!!!」
執事さんはノリに乗ってはくれる。
そりゃ絢人の執事だもの。
しかし周りは、
「弟のくせにゴキブリで怖がんないのよ」
かなり後ろからヤイヤイ言う私。
「そ、そーよ。びっくりするでしょ!!
(もうゴキブリなんて大嫌いなのに!!!)」