第11章 8月9日ー(優人)
呼ばれた所に行くと
家族がほぼ集まっていた
皆、どうしたんだ?
今日は誕生日でも無いのに……
何で俺を見て悲しい顔をしてるんだ?
あと、医者もいる
何で居るんだろう?
「君が優人くんかね?」
『あ、はい……おじさんは? 』
「私は精神科医の加藤と申します」
精神科?誰のだ?
「ほら、優人…治療してもらいなさい」
何言ってんだ?俺は別におかしくないから平気なんだけどな……
『いや、俺は別に何処もおかしくないから大丈夫だよ? 』
「いや、おかしいの!優人は狂ってる!」
何で?そんな事言うの?
『 母さん達こそ、見てもらった方が良いぞ?最近、優奈が避けてるって落ち込んでたぞ』
「何言ってるの!優奈は火災で亡くなってこの世にはもう居ないのよ!」
嘘だ……優奈は今、上に居る!
『優奈は死んでない!優奈は生きてる! 』
「何を言ってるんだ、優人!あれをどう説明するつもりだ!」
そこには顔にタオルをかけられてる優奈の姿があった
『 あれは違う…優奈じゃない 』
「だったらどう説明するのよ!?」
そうか…家族が殺したんだ……
『ぁ……優奈を殺した……お前らが優奈を殺したんだ』
「何で、私達が娘を殺さないと行けないのよ!?」
「だって……優奈は…ぁ……ぁ……」
その瞬間頭の中で回想が流れた
「優人!旅行楽しみだね!」
「わー!ここがホテルかー」
「ぁ……優人たすけてぇ……熱いよぉ……」
『 うぁぁぁぁぁぁぁぁ』
俺は頭を抑え込み
玄関を飛び出した