第10章 8月9日 ☀(宙枸の日記)
一昨日、真姉ちゃんが言ってた
「優人は精神科に行かせた方がいい」と
母さんも父さんも泣き出していた
妹はよく分かってなかったけどもらい泣きしてた
兄ちゃんを動かすのはただ一つ、姉ちゃんを認めるしかないのかも
僕は、今日、兄ちゃんの部屋に向かった
「自分で頑張りなさいよ」
「うわ!?何で分かったんだ!?」
「双子なんだから当たり前でしょ?」
「そ、そうか・・・」
やっぱり、独り言を話してる
『兄ちゃん居る?』
「お?宙枸!どうした?」
『 兄ちゃん真姉が呼んでた 』
「お!そうか、じゃあ優奈行ってくるな!」
居ない場所に話してる・・
「行ってらっしゃい」
兄ちゃんが行った後、僕は言った
『優奈姉ちゃん・どうしたら・・・兄ちゃんを助けられるのかな・・・兄ちゃんを助けてあげて・・・』
僕の声は姉ちゃんには届かない・・・