第6章 Sixth sense
まるでフルマラソンを完走したみたいだ。
ぜえぜえと呼吸を荒げてぐったりとする私の身体を豊久は軽々と反転させる。
「え……また……?」
俯せにされ動揺を隠せないまま、私は顔だけを振り向かせ豊久に聞いた。
「おう。
俺(おい)が済んじょらん。
まだ足りんど。」
そして腰を高く持ち上げられると、まだイッたばかりで敏感なそこに豊久の物が押し当てられた。
「ちょっ……ちょっと待って……ね、まだ……」
「待てん!
もじょ(可愛い)かが悪い。
…………へばるなよ。」
「んああっ……!」
一気に捩じ込まれた豊久の物が更に奥を突き上げる。
「やっ……何これ……」
まるで内臓を掻き回されるような奇妙な感覚に、私の全身は勝手にビクビクと痙攣した。
「…………くっ…
ぎゅうぎゅうと締め付けおって……
の此所は極上じゃ。」
背後から力強く腰を打ち付けられれば私の意識は朦朧として来る。
もう苦しいのか気持ち良いのか、それすらも分からなくなっていた。
「…………」
私の名前を呼ぶ豊久の切な気な声だけが何とか自分の意識を保たせている。