第4章 Crazy four
「ん………
……………良しっ!」
翌朝目を覚ました私は、自分の頬を両手でパチンと叩いて気合いを入れた。
まだ豊久の顔を見るのは気不味いけど、そうも言ってられないよね。
何より信長様や与一さんにも気を遣わせてしまうのは申し訳無いし……。
「しっかりしなくちゃ!」
そう言って自分を鼓舞しつつ、3人が居る場所へ向かう。
1つ深呼吸をしてから
「おはよう……ございます。」
恐る恐る顔を覗かせる私。
「おお、。
良く眠れたか………」
信長様がそう言い終わらないうちに、豊久が一直線に私に向かって来た。
一瞬、昨日の出来事を思い出して身体を強張らせる私の前に豊久は膝を着き
「……本当のこつ済まんかった。」
そして土下座をする。
「え……あの………」
「信(ノブ)と与一に酷う叱られた。
ああいうもんは手前勝手にやってはならんと。」
いや、勿論それはそうなんだけど……
額を床に擦り付ける程に頭を下げている豊久に、何故かまた私の方が恐縮してしまう。
そんな私と豊久を見ている信長様と与一さんの視線も痛い。