第14章 DESTINYー運命ー
信長様は今も不敵な笑みを湛えて、策略を練っているのかな。
今、私が居るこの『岐阜』…これって信長様が名付けたんだよね。
本当に凄い人だったんだな。
この世界に戻って来たら、より一層そう思う。
信長様が言う『最高に面白い世界』…私も一緒に作り上げたかった。
与一さん……
最初に笑顔で私を迎え入れてくれて、最後も笑顔で見送ってくれた。
その笑顔にどれだけ救われたか分からない。
あの心地良い声でもう一度『さん』って呼ばれたいな。
史実でもそうだけど…常に自分を犠牲にして戦っていた与一さん。
だけど皆はそんな与一さんをとても大切に思っている筈だから、たまには甘えてあげてね。
サン・ジェルミさんは相変わらず皆に振り回されてそうだなぁ。
スポンサーとか言いながら、結局上手く利用されちゃってて……本当はお人好しなんだから。
もしかしてサン・ジェルミさん……この世界にも現れたりしてるのかな。
もしそうなら、私の事を見つけて欲しい。
義経さん、大丈夫だったかな。
もしかすると今はぶつぶつ皮肉を言いながら、漂流者(ドリフ)と一緒に居るのかもしれない。