第4章 人命救助訓練とヴィラン連合
「うわっ!?ここどこ?………うっわ!」
送られたのはなんとまぁ、元いたところ…まぁ、つまりは相澤先生がいる所。
「なんで来た!!避難しろと言ったはずだぞ犬猫山!!!!」
相澤先生はそう叫ぶが、私もこんなところに来たくてきたわけでもないので苦笑い。そして、今いわゆる私は格好の獲物であるわけで、有象無象たちは標的を私へと変え始めた。
「うっひぁぁぁ!! ってか、まさかの一人とか……うわっ!?」
なんかごつい体の個性やら、切れ味のいい水を飛ばしてくる個性とかいたけど、まぁよけられないほどではない。問題なのは私は今どちらなのか。それを決めかねている。もしこの状態で彼が止めろの一言を言えば、私はヴィラン側につくのだけど……
「………………」
何の反応もないし……ん?むしろ睨んでね?……………………あ、彼私が嫌いだったや。ということは……
「何してる?早く殺せ」
ですよねー!!一斉に襲ってくる有象無象たち。あー、仕方が無いか。ここで殺されるのもなんかムカつくし。私はポケットに手を伸ばした。
「ちっ!」
っと、止めた。相澤先生がこちらに向かってきたからだ。ふぅ。これで助か………てないか。
「相澤先生!!!! 新手!」
私は避けながら、彼を指さした。
「くそっ!本命か!! 俺が来るまでなんとか逃げてろ!!」
叫びながら相澤先生は、彼に応戦する。…無茶いうなぁ。でもまぁ、相澤先生の方が無茶か。
「14……13……」
ソレを倒して、こちらに来るだなんて。彼は訳分からん格好してるけど強いよ。彼は早速相澤先生の弱点に気づいたっぽいし。
「くそっ! あんまし舐めてんじゃねぇよガキが!!」
有象無象たちは苛立った攻撃をしてきた。まっ、こちらに気を取られて殺られちゃっても目覚め悪いからね。こちらはこちらでやっておきますか。私はポケットから数個の種を取り出し、それをばらまいた。
「何をしようとも無駄だ………は?」
ずおおおお!!地面から大きな茎が生えてきて、それから出る蔦はたちまち男達を捉えていった。
「なんだこれは!?」
「別に普通の植物。ただすこーし動いて、食べるだけ。いやー、おじさん達のおかげで食費が浮くよ。ありがとね」
「んな!?」